毎週木曜日は、倫理法人会の経営者モーニングセミナーです。
今日は自分自身、大きな気づきがありましたので、まずその事からお伝えします。
それは今まで講和者の話を上手いか下手かで聞いてきました。
それも
自分自身が話す時との様子と比較しながら、話し手の評価をしている自分に気づきました。
もし自分が話している時、聞く側が絶えず評価しながら聞いていると話しては話ずらいだろうし、その雰囲気は伝わることで、より話しにくくなるのだろうなぁと感じました。
聞く側にもマナーは必要です。
本当に学ぶべきは、話し方よりもその方が歩んでこられた人の道にしっかり心を傾けて聞くべきではないか?を考えさせられました。
さて、前置き長くなりましたが、本日の講和者の岡部さんは無借金経営を何十年も続けられる秘訣についてのお話でしたが、そこには両親、特に父親の存在が大きくあって、他界された今でもそのお父さんに対し感謝の念を持ちづけられていることについてのお話をお伝えします。

1.自分は天邪鬼(あまのじゃく)、人生は逆転できるから面白い
岡部さんのお父さんは大正生まれで裸一貫で事業を立ち上げ、それをご本人が引き継がれました。
継承した時は、もちろん借金もありましたが、本人曰く「親よりも稼ぐことが親孝行になる」と自分にクロージングをし、見事に無借金経営に数年で転換されます。
順風満帆に階段をあがるような人生よりも、どん底から這い上がる、ドラマのような人生、つまり逆転やどんでん返しがあるから面白いと言う訳です。
そこには、自分の人生の主役を演じきっている岡部さん本人の姿が見えてきました。
2.結婚が自身を上がり目に、そして福岡へ戻る
大学時代は応援団に入団された経歴もあり、筋金入りの硬派な訳ですが、運動部の顧問の先生の勧めと、また本人は当時の福岡(北九州市の方が人口が多かった)ではもの足らず、親の仕事を継がず東京の機械商社へ就職されます。
しかし最初の一年は全く売れずに辛酸をなめます。
それから2年目以降に12歳の時から働いて会社を興したお父さんの姿を思い出しまず父親に感謝。さらに自分がうまくいかない時にいつも心配してくれ、住み込みの職人にも日々弁当を持たしていた母親の姿にも感謝するようになって、徐々に業績が上がってきます。
そして結婚を機に福岡へ戻る決心をされます。
結婚を機に責任感もより出てきて会社を承継してから早い時期に軌道に乗せられます。
3. 事業承継は想いを受け継いでこそ!
ある日、お父さんが銀行の融資の申込書に丁寧に書かれていることに対し、質問したそうです。
本人「そげんもん、なんで丁寧にかくと?」
父親「ばってん、信用につながるとよ」
このことで「字」は上手い下手ではなく、丁寧に書くことが大切ということを学ばれます。
またその他
「お金はすぐ払え、支払いが悪いと悪いところには仕事は回ってこなくなるぞ」とか
「お金は、ほどほどに儲けて、家族を大切にせよ」「儲かりすぎると足元をすくわれ大切なモノを見失ううぞ」とお金についても教えを受けます。
そしてトコトンやれ! 必死に!ということは死ぬ気になってやれということなど、また人生どこが頂点か?を考えてことも大事と言われてました。
温厚そうな笑顔の裏には、大正生まれのお父さんのしっかりとしたDNAとその仕事に対する思いを受け継がれた様子を感じられました。

私自身の親子で経営し、12年目です。
この倫理法人会に入って、ことあるごとに父親を大事にせよという教えや指導や今回の講和も含めて受けてきました。
「りっぱな業績を上げたから尊敬できるのではない、そんなことよりたった一つの命を授けてくれた父親、そして母親を尊敬できない人間が何ができようぞ」
本日は、父親と母親、そして家内のご両親にも感謝しながら、お酒を飲みたいと思います。