日本のスポーツクラブ参加率と健康意識について

行楽の秋、食欲の秋でもありますが、スポーツの秋でもあります。
来年は東京オリンピックも開催され、ますますスポーツへの関心は高まると思います。

私自身、前職はスポーツクラブ産業でインストラクターをし、市営プールの管理、そしてオリエンタルランドや企業の健康指導へ出向した経験もある支配人の吉本です。


もうスポーツクラブ産業を離れてから、かれこれ12年も経っていますが、未だ前職の経験(約18年)のほうが、現在の宿泊業より長いので「健康」という言葉には、どうしても反応してしまいます。

さて
私がスポーツクラブ産業を離れる2006年には、参加率(人口100人に対し、何人がフィットネスクラブやスイミングに通っているかの割合)は、2%ぐらいでした。

当時、欧米の10%に比べると日本のスポーツクラブに通う人はまだまだ少ない当時の状況でしたが、10年以上経った今はどうでしょうか?

1.伸び率も含め、日本のスポーツクラブへの参加率は、まだまだです

2016年のデータです。

1位 アメリカ 17.4%
2位 カナダ  16.8%
3位 スペイン 14.6%
4位 イギリス 13.4%
5位 ドイツ  11.0% (IHRSA調べ)

欧米諸国にくらべ、日本は3.3%と未だ一桁。
隣の中国では、0.3%とアジア圏は低い状況が浮き彫りです。

さらに10年前は、アメリカが10% 欧州は5~7%と言われてましたが、その伸び率も日本は2%台⇒3.3%と1.3%程度しか伸びてないのも悲しい現実です。

2.日本のスポーツクラブへの参加率は今後伸びない原因

欧米諸国、特にアメリカが参加率が高いのは、健康意識が高いこともありますが、日本のように医療保険が発達していないので自分のカラダは自分で守るという意識もあります。

最近は、言われませんが「太った人はエクゼクティブになれない」ともいわれ、健康管理ができないことは仕事にも影響すると表現されてました。

しかしながら日本でも、健康経営もしかりですが、厚労省からヘルスケア産業は9.2兆円(2016年)⇒12.5兆円(2025年)に拡大するといわれてます。
(上記の数字は、介護関連をのぞく健康増進関連のものだけです)

市場規模はあるものの、10年経っても参加率がのびない一番の原因は、ズバリ

『自己投資の概念の違い』です。

市場規模があっても、参加率が低いのは、やはり自分のカラダに投資するという概念がまだまだ日本では根付いてない現状を表してます。

3.何故、日本人は運動に対し積極的になれないのか?

私も何度か講演で話すのは

・子供の頃、ペナルティーとして運動をさせたので、運動の苦しい、きついなどのイメージ
(宿題をわすれたら、グランド10周など)

・医療と保険制度の充実

・運動は結果がでるまで時間がかかり、短期間で成果の見込めるサプリや薬に頼ってしまう

これらの原因があげられると思いますが、運動はやれば即日で気分転換になるものの、成果となるとなかなかでません。

一番は、継続して結果を得る為に、指導者や教えるが、本来の楽しさをもっともっと参加者に伝えれば、スポーツクラブの参加人口だけでなく、スポーツを愛好する人も増えるはずです。

「健康は一日にしてならず」

「今のあなたのカラダは今までのあなたの生活習慣がつくった結果である」

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