もうじき秋の行楽シーズンを迎えますが、「食」と同様な楽しみと言えば温泉です。
今回は、入るだけでなくカラダにいい温泉をカラダの中に入れる飲泉(いんせん)についてお話致します。
1.飲泉の歴史
日本よりも、むしろ海外、それも欧州で盛んでした。
もともと欧州における温泉とは、健康増進の場でもあり社交場の一面もありました。
ところが、中世のヨーロッパでは、ペストがはやり社交場であった温泉施設は感染を防ぐためにどんどん閉鎖されます。
健康増進に温泉が良いと知っていた当時の人々は、入浴ができないならば、ということで飲泉が広まっていったという経緯があります。

2.ラジウム泉における飲泉の効果
温泉水をそのまま飲用し、カラダの中にその薬効成分を取り入れる療養法です。
入浴がカラダの皮膚から成分を吸収するのに対し、飲泉はカラダの消化器官に直接作用します。
そうづ峡温泉は、ラジウム泉です。
その特徴としては、冷鉱泉なので源泉の温度も22℃と熱くて飲めないという温度帯でなく、胃の運動が活発になり、胃酸減少や便秘などに効果が期待できます。
なので、食後に飲泉をすることによって消化を助けますが、暴飲暴食は控えて下さい。
まとめれば
・入浴同様、ラジウム泉の飲泉は糖尿病や痛風に効果が期待できます。
・飲泉すれば、消化吸収を助けるので、食前よりも食後がお勧めです。

3.飲泉の心得
まずは、飲泉許可を取得している飲泉所で飲みましょう。
そうづ峡温泉も2012年12月に飲泉許可を取得しましたが、取得に当たっては様々な条件をクリアしなければなりませんでした。
安心安全を求めるなら、飲泉許可を取得している飲泉所で、成分や効能をよく確認して温泉水を飲まれることをお勧めいたします。
また温泉水は時間が経つと成分が変わってしまうので、新鮮な温泉水を飲むようにしましょう。
そして、飲めば飲むだけ効果がでるというわけでもありません。
所定の容量を守るようにしてください。
飲泉も入浴同様に「禁忌症(身体が弱っている時などは、薬効成分が逆効果になってしまう注意を要する症状)」がありますので、成分分析表をよく見て飲泉されることをお勧めします。

4.まとめ
飲泉は薬のように、特定の症状に対し直接作用する訳ではありません。
しかし、薬のような副作用の心配もなく、禁忌症に注意して頂けば誰でも簡単にできる健康増進法だと言えます。
入浴と併せて、飲泉も併用して頂ければ、より温泉を楽しむ幅が増えるはずです。
持論ですが、健康づくりは楽しくなければ継続できませんので。