「健康経営」かくありき

先日、日本健康経営の事業説明会に参加してきました。

尊敬する社長が、これから山口県東部に健康経営を広めて行かれるということで、私も一つ返事で「ぜひ、協力させて下さい」ということとなりました。

心あるトップやリーダーが「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組む」という健康経営の主旨には、大賛成です。

しかしながら、まだ国内で広がり始めて3年目。
毎年、倍々で増え続けるこの健康経営優良法人認定制度に問題はないのか?を本日はお伝えします。

1.健康経営が注目される背景

これは、間違いなく「人手不足」です。

人一人が一人前の仕事をすればいいのですが、会社に出社してもボーっとしてミスを繰り返したり、体調が悪いといって早退したりと 会社の生産性に悪影響を及ぼします 場合があります。

しかしながら生活習慣を改善し運動や食事を見直し健康に配慮すれば、一人が1.25倍、1.5倍と生産性をあげる可能性が見えてきます。

つまり従業員の健康に配慮することで最終的には会社の財務諸表の健全化を目指す訳なのです。

2.優良法人認定数の推移

この健康経営は、健康宣言という健康経営に取り組むことを公に謳うことから始まります。(中小企業の場合は、協会けんぽが窓口)

そして、その取り組みを所定のフォーマットに基づき、10月末までに日本健康会議に提出し、その翌年の2月に優良法人が決定されます。

優良法人の認定数も年々増えています。
中小企業の優良法人の推移は下記の通りです。

2017年  318社 (3社)
2018年  776社 (5社)
2019年 2,503社 (17社) ( )内は山口県内の優良法人数

3.健康経営に取り組む法人が増え続ける理由

働き方改革と親和性がよかったり、また企業のイメージアップにつながったりとメリットはあります。

その中でも、企業に与えられるインセンティブが大きいです。

・求人票に健康経営優良法人を受けていることを謳える。
・入札に関する評価点があがる。
・政府系金融機関から低利で融資を受けやすい。

以上のようなインセンティブ(やる気を引き起こす為の外的要因としての報奨制度など)があるわけです。

4.増え続ける優良法人に課題はないのか?

健康経営の最終ゴールは、財務諸表の健全化にあります。

では、その売上や利益を上げる為に優良法人の認定を受ければ業績はあがるのでしょうか?

6年前に尊敬する方から言われた言葉があります。

「経営とは、数値化できないものの影響でつくられている」
数値化できないものとは人情、わびさび、心の色、笑顔・愛嬌・愛想そして慮り(おもんばかり)などです。

つまり、目に見えるものばかり重きがおかれ、目に見えない部分がないがしろにされてないか?が危惧するところです。

5.忘れらない経産省 江崎禎英(えさき・よしひで) 氏の言葉

2018年、東京有楽町の朝日ホールで優良法人の受賞セレモニーがありました。

その中で、経済産業省の江崎さんからの言葉がこれからの健康経営の本質を言い得ていると感じました。

それは
「この健康経営が、好景気時代の贅沢品としあるのか?それとも不景気になった時の企業の精神的な底支えとなるかどうか?のどちらかであるか?」

答えはおっしゃらずとも、どちらか?は明確です。

精神的な底支えとなるには、やはり目に見えない、数値化できない人情・愛情・友情など人と人とのコミュニケーションが大切であることは間違いありません。

目に見える部分(売上、従業員数など)ばかり求めるのでなく、目に見えない部分(社内の雰囲気、元気・やる気・根気)を整え、そして目に見える部分を改善していくことこそが、これから求められる健康経営だと言い切れます。

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