文豪たちが温泉地で執筆活動をした理由 その②

8月のこの時期に涼しさを感じられるのは、例年よりも早いような気がします。
読書の秋ももうすぐです。

さて
前回(8月23日)、夏目漱石や川端康成、島崎藤村など名だたる文豪が温泉地で執筆活動をした理由に触れましたが、今回はもう少し深堀して、その理由に迫ってみたいと思います。

1.温泉地が執筆活動に向く理由

まず、前回述べたことのおさらいになるかもしれませんが、 温泉と温泉地が 及ぼす頭とカラダにいい影響をまとめます。

①転地効果:温泉地の気候や気圧の変化が刺激となり、呼吸器系や血行が盛んとなり、心やカラダの調子が整う効果です。

②α(アルファ)波の増幅:リラックスしている時にでる脳波が増幅されます。記憶力や想像力、集中力や直観力の向上につながる ホルモンが分泌され 脳の活性化やストレスが解消されることにより気持ちがスッキリし、やる気もでてきます。

③森林浴効果:緑の多い山の温泉地ではフィトンチッドによる「癒し」や「安らぎ」を得られる効果です。

④1/fのゆらぎ:川のせせらぎ、波の音 又は焚火の炎のゆらぎ、蛍の光などカラダの生体リズムと共鳴し、自律神経が整ったり、また情緒安定に繋がります。

⑤睡眠の質の向上:温泉に入って寝ると深い睡眠が得られたり、また朝早く起きそして早めに就寝するという温泉地ならではの生活習慣が整ったりで体調もすぐれてきます。

と、ざっとこれぐらいは、温泉地で得られるわけです。

日頃、創作に頭をひねり、想像力を働かせ、そして締切りというプレッシャーに迫られてと、散々頭を酷使している作家の方にとっては、まさに絶好の条件が揃っているのが静かな山あいの温泉地でしょう。

2.もう一つの温泉地で執筆する理由とは?

静かな環境で執筆できるということは、集中もでき、歓楽街のない温泉地であれば、なおさら誘惑に負けることなく文筆活動が続けられるというものです。

やはり、仕事に専念できることが一番の理由であり、その仕事をより一層高める要素が温泉地にあるわけですが、もう一つの隠れた理由もあるようです。

それは、名だたる文豪であれば、仕事の依頼は1社だけではなく、複数の出版社からのオファーもあるはずです。

もう一つの隠れた理由は、他の出版社の仕事の依頼を受けないよう、作家の先生を缶詰、いわゆるクローズの状態にすることも目的だったようです。

ちなみにですが、旅館にこもる⇒旅館に詰める⇒館(やかた)に詰める⇒館詰⇒「かんづめ」とも言われています。


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