大和ハウスの温泉施設「天然温泉」が実は「工業用水」・・・大阪府が措置命令を出した一件についての私見です

温泉に関連するニュースには、仕事柄どうしても目がいってしまいます。
記憶をひも解けば、2004年に長野県の白骨温泉が、温泉が空気にふれて白濁してたのが、しなくなり一部の宿で入浴剤を入れて偽装していたことが思い浮かびます。

本日(8月28日)、大阪の泉佐野市にある温浴施設「りんくうの湯」で天然温泉と謳いながら、実は工業用水を使用しており、景品表示法違反で大阪府から措置命令がでていたということです。

ここで、良い悪いを言うのではなく、そもそもの温泉法を含めた形で私の考え方をお伝えさせて頂きます。

1.温泉法とは、実はゆるい法律です

一言でいえば、その通りです。

温泉と呼ぶには、温泉法で定められた規定量以上の化学成分(硫黄や塩化ナトリウムなど)が含まれるか?もしくは含まれなくても温度が25℃以上を満たせば、温泉と呼べます。

つまり、成分と温度の両方を満たさなくても大丈夫な訳で、それゆえに日本全国でも源泉数が約27,000、そして温泉地の数が約3,000という数になります。

ゆるい法律だから、今回の事件が起こったとは言いませんが、良い部分(温泉の数が増え、身近で温泉を楽しむことができる)と悪い部分(法をくぐり抜けてのグレーゾーンで利用者を欺く)が起こるのは、何も温泉だけではないように感じます。

2.誰の為の温泉で何の為の温泉なのか?

今回の事件だけではなく、偽装に関しては、良かれと思ってやる、また故意でやる、もしくは気が付けば悪いことに手を染めていたと大きくこの3つに分かれると思います。

前述した白骨温泉の濁りを入浴剤でごまかした件など、その当時は私も罰せられて当然ぐらいに思ってましたが、今現在は同じ温泉業界に身を置くものとして考えてみれば、ニュースで報道されている部分だけでは、良い悪いは判断できません。

もっとも今回は大和ハウスの施設であるりんくうの湯は、ビックネームだけにニュースソースとしてインパクトがあるという一面も否めません。

そしてその一方で当事者のホームページを見れば、保健所が公衆浴場に適合するという通知も出しています。

事実が、どうか?というよりも、施設側が利用者の為を思ってとった行為なのか?それとも自社の事だけを優先させたのか?それのどちらかで答えは分かれます。

しかしながら、我々も同業者として改めて自分の仕事に対して襟を正さなければいけない一件でもあります。

それと同時に、一番大きな事は、今まで温泉に入ることを楽しみに足しげく、りんくうの湯にかよっていた利用者を裏切った行為に対し我々も他人ごとではなく自分の事として考えなければいけません。

それは誰に喜んでもらう為の温泉であるのか? そして少しでも温泉に入ることでカラダの調子がよくなり、日ごろのストレスから解消され、一緒に行った家族やまた見知らぬ人とのコミュニケーションが生まれたりと改めて温泉の本来の目的がなんであるのか?を考えさせられた今回の一件でした。


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